3分30秒で読めます! 先週の運営支援ブログ・短縮版(10月13日~10月19日)

 あい和学童クラブ運営法人はブログで、放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)全般に関して提言や意見を行っています。2024年10月13日から10月19日に掲載したブログの内容をご紹介します。興味がそそられるテーマがございましたら、ぜひその日の弊会ブログをご高覧ください。
※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所(放課後児童健全育成事業を行っている施設)と同じです。

・ 放課後児童クラブの世界で「ぜひ聞きたいことば」。とても手のかかる子が退所、退会して何年も過ぎた時、成長したその子がクラブにやってくることがあります。時には「高校に入った」「就職した」「結婚するんだ」という知らせとともに。また「アルバイトしたいんだけど、いいかな」ということも。そして「あの時はとてもひどいことをした。本当にごめん。でも、そうでなければ自分自身、やっていけなかった」「何をしても追い出されなかったことで、自分の居場所なんだって分かっていた」などと、話してくれることがあるのです。 職員の中には「そんなこと言われても当時は本当に辛かったから私は許さないよ」という人もいますし、私もそういう人に多数ではないですが会ったことがあります。でもどちらかといえば「あの子たちの居場所であると分かっていた。だからつらくても頑張ることができた」と嬉しく思う職員の方が多いのではないでしょうか。 (10月14日掲載)

・全国で1,741ある市区町村における放課後児童クラブの運営状況を、とりあえず市区町村のホームページに記載されている情報に限定して拾い上げていく「全市区町村データーベース」。やっと半分を超えました。見えてきたものは、「やっぱり児童クラブは全国津々浦々、まったくバラバラですよ」という現状です。「学童保育所」より圧倒的に(放課後)児童クラブ」の名称の方が多いんですよ。ちなみに10月15日午前9時時点で、広島県世羅町までやりました。(10月15日掲載)

・市区町村の多くが、クラブの運営を民営事業者、それも広域展開事業者に任せるケースが増えています。その理由に民間のノウハウを活用して質の向上を目指す、ということが挙げられます。例えば「民間のノウハウを活用した人材確保」
ですが、広域展開事業者がどれだけ求人広告を出しているか行政はご存じない?民間のノウハウを活用した人材確保というのは「自社の求人サイトの活用」か「民間の求人サイトへの出稿」か、はたまた「スキマバイトの活用」ですか?民間だろうが公営だろうが賃金の額が低ければ人は応募しません。さらに広域展開事業者や一族経営の社会福祉法人が、損益差額のプラス化だけを念頭に人件費を削れば、もっと人の応募はなくなります。民間のノウハウだなんて、幻想です。(10月16日掲載)

・クラブ運営に関する業務を外部に委託する際に使える補助金「育成支援体制強化事業」の補助金を国は設けています。この補助金は、専門的な業務を外部に委託する際の費用に充てることができるものです。クラブ運営事業者はこの補助金の活用を積極的に行うことが必要です。市区町村には、この補助金をぜひに使っていただきたい。確実な業務の実施に役立ちますし、外部専門家による業務作業によって間違い、修正が必要な点を発見できる可能性が飛躍的に増します。どだい、もう、保護者や児童クラブ職員に会計やその他の専門的な作業を行わせることがそもそも不適切なのです。専門的な知識が無く責任も実際に負えないものに、事業運営に関する重要な業務を行わせることは事業の質の信頼性に関わります。(10月17日掲載)

・さいたま市が始めた「放課後子ども居場所事業」ですが、「令和8年度から本格実施とし、令和6年度及び令和7年度モデル事業の検証結果を踏まえながら、市域全体へ実施校を展開する」とこのほど市議会に提出された資料に明記されています。今年度および来年度のモデル事業の実績を反映させて令和8年度から全市で実施ということです。当然、待機児童に関する対応が必要な地区が最優先となります。 (10月18日掲載)

・SNSでは長時間保育をめぐって不毛な議論が続いています。放課後児童クラブにも当てはまるこの問題。 私の立場は「個々の家庭によって必要性が異なる以上、一概にどうこうと判断することは意味がない。長時間、子どもを保育所等に託すのが必要であれば必要に応じて利用すればいい。保育者側は必要がある限り保育、支援をすればいい」というものですが、「子どもファーストではない」と過去に指摘されたことがあります。まあ人それぞれですね。もっとも、私はこの考えを曲げません。(10月19日掲載)

〇3月19日から始めた全国放課後児童クラブデータベースは10月13日から10月19日まで18の市区町村を紹介しました。(紹介済み889市区町村/全1741市町村)
北海道せたな町
大阪府摂津市
愛知県瀬戸市
岡山県瀬戸内市
鹿児島県瀬戸内町
広島県世羅町
宮城県仙台市
香川県善通寺市
大阪府泉南市
秋田県仙北市
埼玉県草加市
千葉県匝瑳市
岡山県総社市
北海道壮瞥町
福島県相馬市
福岡県添田町
鹿児島県曽於市
千葉県袖ケ浦市

〇インターネット上で扱われる、放課後児童クラブに関する質問や疑問に、運営支援の観点から回答する記事を掲載しています。10月14日までに掲載した記事は次の通りです。
(衆議院選挙編)ぜひ地元の放課後児童クラブを見に行ってください(10月13日)
(衆議院選挙編:最後)放課後児童クラブ、児童館、プレーパーク、放課後子供教室、子どもの居場所づくりに予算を!(10月14日)

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 弊会代表萩原ですが、2024年に行われた第56回社会保険労務士試験に合格しました。これから所定の研修を経て2025年秋に社会保険労務士として登録を目指します。登録の暁には、「日本で最も放課後児童クラブに詳しい社会保険労務士」として活動できるよう精進して参ります。皆様にはぜひお気軽にご依頼、ご用命ください。

 放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文は出版社「寿郎社」さんへ直接メールで、または書店、ネット、または萩原まで直接お寄せください。お近くに書店がない方は、アマゾンや楽天ブックスが便利です。寿郎社さんへメールで注文の方は「萩原から勧められた」とメールにぜひご記載ください。
(関東の方は萩原から直接お渡しでも大丈夫です。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。どうかご検討ください!事業運営資金に困っている非営利の児童クラブ運営事業者さんはぜひご相談ください。運営支援として、この書籍を活用したご提案ができます。)

 現在、放課後児童クラブを舞台にした小説を執筆中です。とある町の学童保育所に就職した新人支援員が次々に出会う出来事、難問と、児童クラブに関わる人たちの人間模様を、なかなか世間に知られていない放課後児童クラブの運営の実態や制度を背景に描く小説です。新人職員の成長ストーリーであり、人間ドラマであり、児童クラブの制度の問題点を訴える社会性も備えた、ボリュームたっぷりの小説になりそうです。放課後児童クラブを舞台にした小説は、なかなかないのではないのでしょうか。児童クラブの運営に密接にかかわった筆者だからこそ描ける「学童小説」です。出版にご興味、ご関心ある方はぜひ弊会までご連絡ください。ドラマや映画、漫画の原作にも十分たえられる素材だと確信しています。ぜひご連絡、お待ちしております。

※あい和学童クラブ運営法人では、学童保育所に関わる方々への学童保育所基礎知識や組織運営に関する相談受付、講演、研修講習、取材対応が可能です。運営事業者に第三者の有識者理事・監事で加わることで運営を支えることが可能です。「学童保育とは、こういうところ」という市民、保護者向けの講演や、放課後児童クラブについて行政担当者・議員への勉強会講師のご依頼、大歓迎です。学童保育に関するどんなことでも、まずはお問い合わせください。
 メールアドレスは、info@aiwagakudou.com  になります。